2019年6月23日-まいとの対談(第二回)-

この記事は2019年6月23日にツイキャスで配信されたまいさんによる、第二回「まいとの対談」の対談インタビュー記事です。対談者に板倉愛実さんを迎え、remaが文字起こしを担当しました。


対談本編

愛実: よろしくお願いします。
まい:よろしくお願いします。

愛実: 声大きめなんですよね(笑)
まい:声小さめなんですね(笑)頑張るぞー!

まい:軽く説明します。「まいとの対談との企画」を始めた経緯ですが、「自分の回りには病気の理解を得る事ができたから、寛解へ至れたが周りはどうかな?」と思い、始めてみました。月一で実施していて、今回で2回目です。

愛実:板倉愛実と申します。32歳北海道出身、双極2型、中学2年生の時に、初めて躁の症状がでました。最初は鬱病と診断され、22歳の時に双極と診断され、そこから10年間通院をしています。普段は舞台と脚本をやり、それに加え、マッサージの仕事をしています。     

まい:双極性障害の作品を書いたことがあるんですよね。
愛実:去年の11月に「息のかかる場所」という舞台をやって、健常者役として演じました。今ではSNSでオープンにして活動しているのですが、実は「躁状態だったから、オープンにした」という経緯がありました。その内容が、若い子たちから「感銘を受けました!」という声を当時もらって、「私にもできることがある!と思い、専用のSNSアカウントを作って活動をしていたんですよ。でもそれで荒れてしまった時期もあり、難しいな」と思いましたね。     
まい:実は、先ほどの初めて気づいたときの所で親近感が湧いていまして、どんな感じだったんですか。

実は家に火をつけてしまいまして…(笑)

愛実:小学生のときからありました。そして一番初めて躁になった時は・・・・実は家に火をつけてしまいまして(笑)その時わかっていなかったんですけど、「息のかかる場所」を演じた時に、役者間で勉強会をした時に思い返してみたことで「はじめてあの時、躁だったんだなぁ」とわかりました。当時は死のうと思って火をつけたんですが、家はマンションで、近隣の方から助けて頂いてなんとかなったんですが、消防車が9台くらいきました(笑) 一杯謝りに行きました(笑)  

   
まい:それでもやっぱり最初は「うつ病」と診断されたのですか?
愛実:そうですね。それでも高校の時に「自律神経失調症」と診断され、22歳の時に「これやばいなーと思って、名医を探そう!」と行動してそこで初めて分かりました。

まい:私は診断されて「ピタって、これだ!」と思いましたが愛実さんはどうだったんですか?
愛実:当時は「当時は治らないと言われていた病気だったので、なんとも言えない思うことがあったのですが、今は『あ~そうなんだ』って納得しています。」

まい:お住まいはどのあたりでしょうか?
愛実:関東都内近辺です。

まい:初公演はどちらだったんですか
愛実: 初公演は劇団に所属していて、そのとき座・高円寺という中劇場ではじめて舞台に立ちました。今は自分で劇団を立ち上げたので小劇場でやっています。

まい:家族構成を教えていただけますか?
愛実: 母が1人いて、実は父が3人います。1人目が亡くなって、育ての父が2人、父と前妻に兄が二人、姉が一人います。母と父が15歳離れているので、一番近い姉が40代なんですよね。
愛実: そういうこともあり、兄と姉とは一緒に住んだことがないのですよ。成人していたので。

まい:双極の葛藤を支えてくれたのはお母さまなのですか?
愛実: 実は双極がひどい時には家族とはだれも一緒に住んでいなかったんですよ。今は仲が良いのですが。「おかしいから一緒に住まない方がいいよ」と母から言われ、知人のところから中学は通い、高校は遠方のところに決め下宿生活をして、高校卒業後自立しました。     

「違う人」になる事が「自分とは向き合わないですむ」

愛実: 双極を支えてくれた人という目でみればそういう人はいなかったですね。逆に同棲した男性とは共依存になったりしてむこうがDVっぽくなったりしました。でも、もしかするとなんですが・・・私が表現の活動をしていたからそこで発散できたという所があって、今があるのは実はそのおかげだと思っています。 今は母との関係はすごく良くなったのですが、やはり、お芝居をはじめたことに加え、薬で治療を続けたことが安定しはじめたのかなと思います。最初は「いつまで芝居なんてするんだ」と言われていましたが今は何も言われなくなりました。何気に元々始めたいと思って「芝居」を始めたわけでないんですよね。

まい:すごいですね。発散のために「芝居」を始めたんですね。
愛実: 最初は歌の専門学校に通いはじめたのですが、当時は先生と相性が悪く、過呼吸になっても逆に強く責められて、きつかったんですよね。そんな時に友人に誘われて始めたのが「芝居」でした。

まい:すごくアクティブですね。
愛実: どちらかというと、「軽躁」を利用しているという所があるんですよね。

まい:お芝居入りやすい役、入りにくい役あります?(※病気柄入りにくい。入りやすい。とか役者さんにはあるのかな?とまいさんが思って聞いたのだと解釈しています。)
愛実: 古典の昔のは入りにくいのはありましたね。お芝居の傾向によって、入り込みやすいパターンもあれば、・・言葉でいうのは難しいですね。でも今はお芝居で「違う人」になる事が「自分とは向き合わないですむ」という事ができて、それがすごく良かったのかもしれません。               

まい:今はお薬はのんでますか?
愛実:ラミクタール、幻覚が見える場合は頓服でエビリファイを飲んでいますね。     

まい:でも2種類だけなんですね。
愛実:今は2種類まで減りましたね。

まい:一番ひどい時は何種類だったんですか?
愛実:眠剤含めて4種類ですね。

まい:ここには様々な方がいらっしゃるのですが、「寛解に至ると何種類くらいになるのが」標準なのか気になるところがあるんですよね。
愛実:あーなるほど。実は逆に減らし過ぎると体調が悪くなるのが怖いところもありまして…バランスがありますね。離脱症状がでるとやっぱり辛いです。twitterを見て頑張って断薬やってる人は「スゴイなー」って思ったりしましたが、今は「うまく付き合っていければいいかなぁ」って思ってます。パートナーができて子供の事とかを考えれば、戦うことになるかと思うのですが、その時はその時ですね(笑)     

愛実:双極以外の方もきてくださってるのですね。
まい:そうですね。色々な方がきてくださってますね。

まい:通院頻度はどれくらいでしょうか?
愛実: 2か月に1度ですね。

コメント「やばい時はどんなとき?」
愛実:幻覚見え始めるとやばいので病院にいきます。発狂はまだ大丈夫です。脚本を書いてる時に、文字が襲ってくるように見えたり、声が聴こえたりしてきて、自分がどこにいるのかわからなくなる感じですね。
コメント「お仕事ならばですね」

結局頼られ過ぎて倒れちゃうことが多いですね

コメント「子供は欲しいですか」
愛実:めちゃくちゃ欲しいです!でもパートナーがいないので(笑) 実はパートナーを作る事自体に負い目があって中々踏み込めないんですよね。今まで何人かと付き合ったことがありますが、付き合う前に「俺が守るよ」と言いながらも目のあたりにすると「俺には無理だ」となって…。結局上辺だけの人が多くて、結局私の弱い所を見てくれる人がいないとダメだと思って、人と付き合うことに憶病になってます。     

コメント「俺が治す(笑)」
まい:信用できないですよね(笑)
愛実:普通に接して、傍に居てくれるのが大事ですよね。
まい:専門性がありますからね、素人がやる事ではないですよね。

コメント「相手が精神疾患の方の場合は?」
愛実:以前に経験があったのですが、やはりその時は互いに落ちていきましたが、今は「寛解されている方ならば大丈夫」だと思います。

まい:病気と向き合うのってすごい大変ですよね。
愛実: 今の自分は向き合えてる所と、向き合えてない所があるんだと思います。友達は「考えすぎだよ」とかいうけれど、負い目はやっぱりあります。ただ、仕事にも利用をしてる時もあったり…(躁の時など)鬱は出る時は身内に出してしまうんですよね、家に帰ってから鬱になって、仕事・外にでると大丈夫か躁になる傾向がありますね。     

コメント「相手の収入とかじゃなくて理解が必要だよね。就職もパートナーも。」
愛実: 収入は気にしていないです。相手が紐じゃなければ(笑)仕事はなんでもいいです。まずは病気を理解してくれる方が大事だと考えています。 一回玉の輿に乗れそうな時があったけれど・・・「当時はこういう人と一緒になると楽になるんだろうなと思った」んですけど、ご飯を食べに行ったときにフォアグラが美味しく感じられなくって「大好きなものが美味しく感じられないのはやばいな」って思ってお別れしました。

愛実: 働いたことがあるのは専門時代に新聞配達、その後同棲していた彼氏(うまく行ってない時)の頃は敢えて長野の旅館で働いていました。他は中々長続きしなかったですね。

愛実: 双極の人は多いと思うんですけど、結局頼られ過ぎて倒れちゃうことが多いですね。
まい:ありますね。
愛実: 私はそれをやり過ぎて破滅するパターンが多かったですね。

まい:最長どれだけ長く働けましたか。
愛実: 最長は2年ですね。マッサージはオイルマッサージのお仕事をしてますね。

まい:いいですね(^^♪綺麗な白いお姉さんがいるお店ですね 。
愛実: (笑)

やっぱり正規雇用って大変なのかなって思いますね

愛実: 実際障害者枠で働くって結構twitterで見てるんですけど、やっぱり正規雇用って大変なのかなって思いますね。ですので今はバイトで働いています。     

まい:それはバイトの時にもオープンなんですか?
愛実: 入るときにオーナーにだけ言って、「あ~そういう人いますよね~、でもいまは大丈夫なんですよね」と言われてお仕事をしています。

まい:なるほど、たまたま「ゆるい感じ」の所に当たったということなんですかね。
愛実: あ、そうですね。他にも知人で精神疾患を抱えた人がいるようで、受け入れてくれて良かったです。今だからこそオープンにしていますが昔はやっぱり面接の時とかに言えなかったんですよね。それを言うと採用してくれないかもしれないという怖れがあったので…今は人と会っても精神疾患を持ってるようには見られないことが多くて、周りは「え、でも大丈夫なんでしょ?」みたいなことが多いですね。

でも病気の症状がひどい時に立ち会うと、「あーこういうものなんだ」ってわかってもらえる場合もあれば離れていく場合もあるので、、、だから逆に難しいんですよ「弱いとこをはみせられない」とかもでてきちゃって…

コメント「シフトを休み事は多いですか」
愛実: 今の職場は1週間前にシフトを出せばよいスタイルで、上手く調整させていただけて、すごく助かっています。
まい:私のところも実はそうなんですよ!

コメント「まなみさんは、自分で立ててるって印象。相手の理解と自分の理解が必要なのか」
愛実: 自分で頑張って立とうとしてる途中ですね。負けず嫌いなところがありますね。

コメント「気を付けていることは?」
愛実: 疲れている時はやはりしっかり休むこと、そして好きな人に癒しを求めてなんとかしてますね。
まい:好きな人を何人かつくると楽ですよね。
愛実: そうですね。スケジュールの立て方も好きな事を組み立てて、上手くなんとかしてます。

まい:最後に何か一言!
愛実: 来月、脚本を書いていて役者としても出演している舞台が下北沢であります。障害者割引もききます。手帳はお芝居に適応されないのでせめてうちだけでも、と思ってやっています。一般よりも1000円割引です。お芝居も手帳割引が入ればいいのに・・・駅前のOFF OFFシアターでやります。詳しくはURLをご参照ください♪
URL:https://lumeto.jimdo.com/

まい:ありがとうございました。
愛実:ありがとうございました。

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